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息子の背中

息子は自閉症

5歳までアメリカで育ちました。

感覚過敏のある子で、転ぶとき手をつくことを嫌がり胸から転んでいきました。

 

当時受けていたOTの先生からブラッシングによって末端神経を刺激する方法を教わりました。

息子の体をブラッシングしていました。

手先、足先、背中、。。。

最初は2時間ごと、2−3週間くらいしたら3−4時間ごと、そして朝、昼、夕方の3回。

 

効果があるかもしれない、ないかもしれない、あったとしてもどのくらいかもわからない、ということで始めたブラッシング。

 

草も粘土もさわれない、大好きなヨーグルトもチリオスも自分の手ではさわれない。

ブラッシングを開始して3ヶ月くらいすると、息子はほとんどのものを触れるようになりました。

 

あの日々から15年。

 

久しぶりに息子の手足、背中をブラシしてみた。

恥ずかしそうにする息子の足は30cm、手のひらは私の顔サイズ。

久しぶりに撫でた息子の背中の大きさに驚きました。

 

お兄ちゃん、大きくなったねえ、と思わず言ってみた。

 

ウイーン少年合唱団のような高い声だった息子も、今は低い声で笑う。

 

マーマぁ

 

変わらないのは、今も真っ白な白目と大きな真っ黒な黒目。

 

抱き抱えた背中はもう私の両手では抱えきれない